ここでは、以前、一般社団法人心結(しんゆう)代表理事 屋宜明彦 が毎日新聞で連載となった、「家じまいの作法」の紹介を順にしていきたいと思います。
この連載は、毎日新聞に、2017年4月から、2018年3月まで連載させていただきました。
毎日新聞での連載はこちらhttps://mainichi.jp/articles/20170519/ddn/013/070/063000c
今回の記事は「ゴミ屋敷SOSを見逃すな」という記事から部屋が散らかって「片付けられない」という心理や対処法などを記事にしました。
遺品整理の現場では「ゴミ屋敷」とも言える部屋中にゴミが散乱したお部屋のお片づけをすることも少なくありません。
その部屋は、食べ物の空き容器、ペットボトル、ビールの缶、食べ残しなど足の踏み場もないほど散乱しています。
その部屋を片付けしていると、なぜゴミが溜まってしまったのか?という状況を推測することができます。
高齢者の場合、孤独死して遺品整理の依頼を受けるなんてことも最近は増えています。
しかし、この孤独死はもしかしたら防げたかもしれないのです。
高齢者が発しているSOS。
そのSOSを見逃さないようにするためのポイントを解説します。
最近見かけないな!と感じた時は部屋を大家さんに連絡を!
ゴミ屋敷を片付けをしている際に、住まれていた本当の部屋が見えてくる場合があります。
それは、棚はきっちり丁寧に片付けられていたりとてもゴミ屋敷とは思えない部屋が出てきます。
この場合は、もしかしたら足腰を悪くしてしまってゴミを捨てに行くことができなくなってしまったことも考えられます。
気づけば連絡手段が途切れてしまい、家族との連絡も取れずに、誰にも助けを求めることができなかったのかもしれません。
このような場合は、普段毎朝ゴミ捨てなどで顔を合わせるご近所さんが気づいてあげられるかどうか?がSOSを見逃さないためにも大切になります。
ご近所付き合いがなくても「あれ?最近見かけないな?」と感じることがSOSに気づくことに繋がるのです。
急に人を家に招かなくなったり、家から出てこなくなった場合にはゴミ屋敷化している可能性があります
今までは家でお茶をする間柄だったのに最近急に家にこられるのを嫌がって断られたり、出不精になってしまった。
そういえば、最近些細な嘘をよくつくなぁなど、最近少し異変を感じる。
このようなことがあった場合はゴミ屋敷化している可能性もあります。
最愛の人を亡くしてから何もする気が起きずに精神的なショックから立ち直れない
ある家では、女性物の着物や綺麗に並べられた大量のアルバム。
当時の家族の幸せそうな写真などがゴミの中から出てきたこともあります。
きっと、最愛の妻を亡くしたショックから、生きる力を失ってしまったのかもしれません。
部屋の状態は心の状態を表すと言います。
部屋が散らかり始めたなと感じたら、それは住んでいる人の心の状態に気づいてあげてください。
ふさぎ込んでしまっていないか?
「誰も私のことをわかってくれない」など口にしていないか?少し気にしてあげるとSOSに気づくことができます。
まとめ
SOSは、いつもとなんか違うな!という些細な変化から感じることができます。
普段と違う。
そんな違和感を感じることで救われる人もいるのです。