ここでは、以前、一般社団法人心結(しんゆう)代表理事 屋宜明彦 が毎日新聞で連載となった、「家じまいの作法」の紹介を順にしていきたいと思います。
この連載は、毎日新聞に、2017年4月から、2018年3月まで連載させていただきました。
毎日新聞での連載はこちらhttps://mainichi.jp/articles/20170519/ddn/013/070/063000c
今回の記事は「第三の柱お金の整理」という記事から、片付けで大切な「お金の整理」を「家じまいの作法」で連載した内容を踏まえてお伝えしようと思います。
遺品整理や生前整理の現場では、大量にある「モノ」や家族とのつながりや想いといった「心」の部分が注目されます。
遺品整理や生前整理を行う業者はやはり「モノ」や「心」の部分にフォーカスしている場合多くもちろん「モノ」や「心」の整理は最も大切です。
心結でも心の整理を大切にしてきました。
しかし、多くの現場を見てきてモノや心の整理以上に「お金」の整理もまた重要だということに気づかされました。
財産分与や相続でトラブルになることは非常に多く、相続で親族が揉めるといったことはよくあります。
揉めるだけではなく、残された家族が財産のことで困ってしまうことは非常に多いのです。
残された人が混乱しない「お金の整理」の仕方を私なりに考えてみました。
預貯金の通帳は大量に保管せずに1つか2つにまとめること
あなたの通帳は何通ありますか?
その全て毎回記帳しているでしょうか?
通帳が何通あり、どの通帳にいくら入っているのかということを全て把握している人は少なかったりします。
会社の給与振込の都合で増えてしまうということもあります。
その通帳を防犯の為で家の中にバラバラに保管していて置き場所を遺族にも伝えていないと後で探すのが大変になります。
また、一つの場所に古い通帳も含めて大量に保管しているの混乱の元です。
最新の通帳はどれなのか?と全てに目を通して探さなくてはいけません。
どの金融機関のどの支店の口座を利用しているのかをわかりやすく「整理」しておくと残された家族はとても助かります。
「預貯金の整理」も頭に入れておきましょう。
生命保険の管理も重要です
見落としがちなのが「生命保険」です。
掛けたまま保険証書をどこに置いているのかわからない。
どの会社で、どんな保険内容だったのかも覚えていない。
といったケースは多々あります。
こちらも探すとなると大変になってしまうので、せめてどの保険会社なのかだけでもわかるようにしておきましょう。
不動産の価値を把握すること
不動産は遺産の中でも大きな割合を占めます。
保有する不動産の価値が高い場合は「相続税」の問題も出てきますし、低かったりすると売却が難しく対処に困ります。
根抵当権付きの物件などの場合も相続時に困ってしまうのであらかじめ価値を把握し、どのような状態にあるのかをわかるようにしておきましょう。
貴金属や骨董品、絵画など資産になるモノの処分方法を決めておきましょう
貴金属やアクセサリー、絵画、骨董品などの中には相続税の課税対象になるものもあります。
また、遺産相続の際に家族の揉め事にもなる可能性もありますので、元気なうちにどのように処分するのかを決めておきましょう。
まとめ
お金の話は残される側から出来ないものです。
元気なうちに「お金の整理」も心がけてみてください。
「心」「モノ」「お金」この三つの柱を意識して整理を考えていきましょう。