こんにちは。
家じまいアドバイザーの屋宜明彦でございます。
私は、遺品整理の現場を3000件以上見てきました。
その中では、孤独死をしてしまった現場もあります。
孤独死は年間3万人あると言われていて、今では社会問題ともなっています。
孤独死には様々な理由があるのですが、ニュースになる場合はいかに寂しく、孤立していったかなどをショッキングな描写を含めて描くものが多いのですが、孤独死される方やその家族の背景だけにフォーカスされている感があります。
そのような報道ももちろん大切ではあるのですが、その一方で、孤独死された家を貸している大家さんにはスポットが当たっていません。
私は、数々の孤独死の現場を目の当たりにして、孤独死は腐臭が出てから発見されることもあります。
また、大量のゴミなどをため込んでしまっている場合もあり、部屋のクリーニング、除菌、清掃、消臭などでリフォーム代とは別で数十万かかってしまうリスクを大家さんが負ってしまっているのが現状です。
孤独死があった為に家賃相場を下げても借りてがつかないと言うこともあります。
このようなリスクを回避する為に大家さんだけではなく、一人世帯でお住まいの方にも知って欲しいことがあります。
大家さんの為のリスクを回避する孤独死保険とは?
孤独死保険と言うのがあるのはご存知でしょうか?
孤独死保険とは、空室期間中の家賃減少による損失、家賃値引きによる損失や、再び貸せる状態に戻すための補修、修繕、清掃、消毒、消臭などを損なうための費用の合計から敷金を差し引いた額を補償。
遺品整理費用、相続財産管理人選任申立費用、お祓い、追善供養に要する費用、空室期間短縮のための内装・改装費用などが補償されます。
契約時に、支払限度期間(12ヶ月、または24ヶ月)、1回の事故に対しての支払限度額(100万円、200万円、300万円)を選択できる保険です。
(東京海上日動火災保険会社 孤独死対策プラン)
東京海上日動火災保険会社意外にも損保ジャパンでも「事故対応等家主費用特約」と言う保険があります。
人生100年時代が叫ばれ加入も増えているようです。
大家さんが加入する孤独死保険のデメリットとは?
孤独死保険には入居者型と家主型があるのですが、入居者型に比べると大家さんの負担が大きくなります。
ただし、一戸あたりの負担は数百円程度になります。
入居者型の孤独死保険とは?
大家さんのリスク軽減以外にも、入居者さん側で加入してもらう保険もあります。
こちらは入居する際に加入する家財保険の保険料に入っているタイプになるのですが、どんなものかと言うと、入居者が死亡したときに、遺族や保証人などへの損害に対する保障です。
遺族が不明の場合は貸主に支払われる保険もあります。
保障内容は、原状回復費用と遺品整理費用が保障されます。
入居型のメリットは入居者さんが加入する家財保険の特約で加入するので大家さんの負担がないことです。
入居型孤独死保険のデメリットとは?
家賃損失が補償内容に含まれていないことです。その為、空室期間の家賃補償や家賃減額の際の補償がありません。
また、保険契約者が入居者のため、原状回復後の保険請求は入居者の相続人が行うことになります。
相続人がいない場合は保険金の支払いができません。
もしもの時のリスクを考えると孤独死保険は検討してもいいのではないでしょうか?
日本は先進国の中でも超高齢化社会となっています。
高齢者の孤独が大きな社会問題にもなっている中、家を貸す際にも大家さんは李しくを考えていく必要があります。
孤独死保険には様々な補償内容があり、取り扱う会社によってもことなります。
今後さらに増える高齢者への対応をしっかり考えていくことも必要だと私は考えています。
もしもの時のための安心を買うことも健全な経営をしていく上では大切ですね。