ここでは、以前、一般社団法人心結(しんゆう)代表理事 屋宜明彦 が毎日新聞で連載となった、「家じまいの作法」の紹介を順にしていきたいと思います。
この連載は、毎日新聞に、2017年4月から、2018年3月まで連載させていただきました。
毎日新聞での連載はこちらhttps://mainichi.jp/articles/20170519/ddn/013/070/063000c
今回の記事は「宝物の譲り先 生前に見つけて」という記事から、大切にしていたものの譲り先を先に決めておく大切さを「家じまいの作法」で連載した内容を踏まえてお伝えしようと思います。
最近では、買取が一般的になったことやTVなどでも買取をテーマにする番組なども多くそのことで、生前整理などを検討する人も増えています。
生前整理を考える人の多くは、自分は大切にしていた思い出の品や大事にしていたものでも、自分の死後残された家族にとっては不要になってしまいその行き場に困って「お荷物」にされてしまうのは悲しいことでもあります。
その背景から、自分の思い入れがあるものほど、自分で次の所有者を見つけた方がいいと私は常々お話ししています。
では、なぜ、家族に遺品整理を任せるのではなく、自分で譲り先を見つけた方がいいのでしょう。
大切なものなのに買取業者に頼むと金額がつかない
買取店にもう使わないからって持っていったことはありませんか?
その際に金やプラチナなどの地金は重さでの金額になりますが、何百万もしたルビーの指輪などでも全然金額がつかなかったり、毛皮などは二束三文にしかならない。
当時はあんなに高かったのに….
そのように感じたことはあるのではないでしょうか?
私も片付けの依頼がある際には専門の買取業者にどうこうしていただきます。
その際に、ほとんどの方が「あんなに高かったのにこんな金額なの?」「妻との、旦那との思い出の品なのにこんな安いなら手放さない」と悲しんでしまいます。
結局手放すものは少なくなってものを減らせないということも起こります。
買取り店に売っても思い出の価値まではわかってもらえない
買取店は、その物が今いくらで売れるのか?という価値から買取り金額を算出します。
つまり、あなたが過去にいくら高いお金で買ったとしても、大切で、思い入れがあるものだったとしても、あなたのその想いを理解してくれないのです。
そんなことは寂しくないですか?
子供との想い出、親との想い出、自分が生きて来た証を、売れるか、売れないか?と需要だけで判断されるのです。
割り切っていれば問題ないのですが、自分の想いを安く買いたたかれたり、「これは需要がないんで」なんて言われるのは悲しいことではないでしょうか。
このような理由から、自分の想いもわかっていただける人やお店に見てもらうことが大切です。
あなたが思って来た価値はお金には変えられません。
あなたの想いをわかってもらえる人へ譲り先を見つけることが後悔しない生前整理に繋がります。
価値をしっかり理解してくれる人にあなたの思いを託したくないですか?
あなたが大切に使った物の価値を理解し、思いを繋いでくれる人は必ずいます。
同じ趣味をもつ人や、価値をわかってくれるところへの寄付など、自分で見つけることが後悔しない身辺整理の第一歩です。
そうすることで、あなたの思いはずっと繋がれ続けるのです。
おまけ メルカリ終活も最近は流行って来ています。
今ではインターネットがあるのでメルカリなどを使えば自分でも売ることができます。
最近ではメルカリ終活というものもあり、メルカリを活用して次に大切に使ってくれる所有者へ売却するなどもあります。
実際に「メルカリ終活」と検索したらメルカリで生前整理をやられている方もいらっしゃいます。
メルカリで売ったお金で今自分が楽しめることに使ったり、家族に使うこともできます。
自分にあったやり方であなたの想いをつなげていきましょう。